使徒的修道生活について


この修道会のシスターたちが、使徒職としてどんなことを行っているのかご紹介しましょう。

 

★囚われた人々と共に (シスター小川英子)

 

 私の使徒職は、教誨師です。

「京都拘置所」に、毎月2回出かけます。

1回は個人教誨、1回は宗教クラブ活動です。

 

「京都少年鑑別所」には、1年に1〜2回、要請があった時に出かけます。長年の教育職の経験があるので、20歳未満の少年が「カトリックの教誨師に会いたい」と言うときに、電話があり、出かけていきます。

 

京都刑務所」にはキリスト教教誨師が5名いて、

クリスマスの時期には、刑務所の中でクリスマス会を開いています。

カトリック、聖公会、日本基督教団、ルター教会の牧師さんたちと、

エキュメニカルな(宗派を超えた)「クリスマス礼拝会」を行います。

聖母学院卒業生のハンドベルグループ「エルミンの会」の協力で演奏会も行われます。

収容者のうち、希望した約100名ほどが参加しています。

 

 少しでも心の平安を得て、未来への希望、救いを希求する思いを持つときでありますようにと願っています。

 

「誰かが誘惑におそわれ、罪を犯したなら・・・

柔和な心でその人を正しい道に立ち返らせなさい」 

(ガラテア6・1−2) 

 

聖書の中にある聖パウロのこの言葉は、使徒職にとって、

多くの示唆を与えていると思っています。

 

 

 

 



【旧奈良少年刑務所独房の見学】

【京都刑務所クリスマス礼拝会】



 

★日雇いの町、釜ヶ崎で共に生きる!(シスター古賀詩子)

 

 

 私は修道会から「釜ヶ崎ふるさとの家」に派遣され、働いています。

「釜ヶ崎ふるさとの家」は、数十年前に男子修道会のフランシスコ会が創りました。ここは、野宿をしている方や独り暮らしの方、最近では生活保護受給者などが集まり、交流したり情報交換するなど、憩いとふれあいの場になっています。

 

 

私が社会福祉士として、使徒職の場としてこの釜ヶ崎を選んだ理由は、

修道会として弱い立場にある人と関わることが大切だからです。

 

 

修道者になるための養成を受けていた時、フランスの野宿者支援の場とかかわりを持っていたので、日本においては是非、釜ヶ崎で働きたいと思いました。 

 

 

具体的に何をするかというと、病院や役所に一人で行きにくい人に付き添ったり、アパートに入っても高齢や病気、障害のため、掃除や身の回りの片付けが困難な方に必要な手助けを行います

更に、介護保険につなげたり、役所や介護保険上できないことを色々と支援を行っています。 “おっちゃん”たちから多くのことを学ばせてもらっています。

 

 月に一度は誕生会を開き、楽しいひと時を提供しています。

 中でも、9月の敬老の日とクリスマスは、バージョンアップした盛大な誕生会を行います。

 

 「釜ヶ崎ふるさとの家」はキリスト教の修道会が創った家ですが、スタッフはほとんどが無宗教で、ボランティアには、僧侶や牧師、プロテスタント(カトリックではないキリスト教)の方々が協力してくださり、とてもエキュメニカルな(=宗派を越えた)環境となっています。

 

       (ふるさとの家のHPはこちらをクリック↓) 


【釜ヶ崎に集う人々と姉妹(左端)】